消化器内科

診療科紹介

 消化器内科とは、食道、胃腸、小腸、肝臓、すい臓、胆のうなど、消化器全般の診療を行っています。腹痛、吐き気、胸焼け、便秘、下痢、胃もたれなどの症状がある場合はご相談ください。当院では、レントゲン、CT、MRI、エコー、内視鏡検査と最新の医療機器設備で検査を行い正確な診断のもと治療を行います。他に、内視鏡を使用しての胃ろう造設を行っており、病気やケガで口から食事や水分を摂ることが困難になった患者様が対象になります。胃ろう造設を受ける患者様以外にも、胃ろう造設が必要と言われたが不安を感じている方の相談も受け付けていますのでいつでもお問い合わせください。

内視鏡検査

 上部消化管内視鏡検査

上部消化管内視鏡検査とは、胸焼け、腹痛、食欲低下、貧血などの原因を調べるため、食道・胃・十二指腸に発生した潰瘍、炎症、腫瘍、ポリープなどを診断するために行います。その際、組織検査(顕微鏡で細胞を確認する)のため病変の一部を摘み取ってくることがあります(生検といいます)。最近、細径内視鏡を用いた経鼻内視鏡検査(鼻から入れる内視鏡)が普及しています。検査中の嘔吐反射が少なく、比較的に楽な検査になります。

検査で見つかる病気
食道食道がん、逆流性食道炎、ポリープ、食道静脈瘤(じょうみゃくりゅう)など
胃がん、胃炎、胃潰瘍、ポリープなど
十二指腸十二指腸がん、十二指腸潰瘍、ポリープなど

胃ろう造設術

  • 胃ろうとは
    胃ろうは、チューブで胃に直接栄養を送り込むための穴のことを指します。
    胃ろうを作るための手術のことをPEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy:経皮内視鏡的胃瘻造設術)と呼び内視鏡を使って手術を行います。順調に進めば30分程度で終わり、入院期間も短くて済むため、体への負担が少ない手術といわれます。
  • 胃ろうの目的
    胃ろうは、なるべく体に負担をかけずに栄養を摂取することを目的としています。
    主な対象者は、口から食事のとれない方や、食べてもむせ込んで肺炎などを起こしやすい方などです。
    胃に穴を開ける方法ではなく、鼻からチューブを胃まで挿入する方法(経鼻胃管)もありますが、人によっては呼吸がしづらかったり、鼻に異物感があったりするため、体に負担がかかることもあります。そのため、長期的に口以外からの栄養補給が必要な方には、体への負担が少ない胃ろうをすすめる場合があります。

消化器内科の対象となる主な疾患

胃食道逆流症

胃食道逆流症は、主に胃の中の酸が食道へ逆流することにより、胸やけ(みぞおちの上の焼けるようなジリジリする感じ、しみる感じなど)や呑酸(酸っぱい液体が上がってくる感じ)などの不快な自覚症状を感じたり、食道の粘膜がただれたり(食道炎)する病気です。胸が詰まるような痛みを感じる、のどの違和感や慢性的に咳が持続する方もいます。胃酸の逆流は食後2~3時間までに起こることが多いため、食後にこれらの症状を感じたときは胃酸の逆流が起きている可能性があります。
胃食道逆流症には、食道炎(食道粘膜のただれ)がなく自覚症状のみがあるタイプ「非びらん性胃食道逆流症」、食道炎がありなおかつ自覚症状があるタイプと自覚症状はなく食道炎のみがあるタイプ、これらは食道粘膜にただれが存在し「逆流性食道炎(びらん性胃食道逆流症)」に分けられます。
食べ過ぎ、就寝前の食事、高脂肪食、甘いものなどの高浸透圧食、アルコール、チョコレート、コーヒー、炭酸飲料、みかんなどの柑橘類などが症状を引き起こす要因となります。 胃食道逆流症になると、健康な人に比べて日常生活の質(QOL)が低下しているといわれています。よりよい生活を保つためにも、早く正しい診断を受け、適切な治療を始めることが大切です。

食道がん

食道がんは、初期には自覚症状がないことがほとんどです。早期発見の機会としては、検診や人間ドックの際の、内視鏡検査や上部消化管造影検査(バリウム食道透視検査)があります。がんが進行するにつれて、飲食時の胸の違和感、飲食物がつかえる感じ、体重減少、胸や背中の痛み、咳、声のかすれなどの症状が出ます。
進行が非常に速いがんですが、初期の段階で発見することができれば、内視鏡治療で治癒が望めます。飲酒や喫煙習慣のある人は、専門医による定期的な内視鏡検査をおすすめします。

胃がん

胃がんは、早い段階では自覚症状がほとんどなく、かなり進行しても症状がない場合があり、健診(バリウム、胃カメラなど)や人間ドックで見つかることが多い疾患です。発生要因としては、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染、喫煙があります。その他には、食塩・高塩分食品の摂取が、発生する危険性を高めることが報告されています。症状は、胃(みぞおち)の痛み・不快感・違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振などです。また、食事がつかえる、体重が減る、といった症状がある場合は、進行胃がんの可能性もありますので、これらの症状がある方は検査をおすすめします。

大腸がん

大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。症状としては、血便(便に血が混じる)、下血(腸からの出血により赤または赤黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、体重減少などがあります。最も頻度が高い血便、下血は痔(じ)などの良性の病気でもみられるため、そのままにしておくとがんが進行してから見つかることがあります。大腸がんの早期発見のために早めに消化器科、胃腸科、肛門科などを受診することをおすすめします。

過敏性腸症候群

敏性腸症候群は、お腹の痛みや調子がわるく、それと関連して便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヵ月以上続く状態のときに最も考えられる病気です。命に関わる病気ではありませんが、お腹の痛み、便秘・下痢、不安などの症状のために日常生活に支障をきたすことが少なくありません。過敏性腸症候群になる原因はわかっていません。しかし、細菌やウイルスによる感染性腸炎にかかった場合、回復後に過敏性腸症候群になりやすいことが知られています

慢性胃炎

慢性胃炎は、胃の腺細胞(胃酸を分泌している腺)が、萎縮(いしゅく)をおこし修復されずに進行していく胃粘膜の病気です。長期にわたって慢性的に萎縮とともに胃酸の分泌が減少する状態が続いていることをいいます。急性胃炎が慢性化したものではありません。多くの場合、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染が疑われますが、ストレスや薬剤による影響も考えられます。主な症状は、胃もたれ(不快感)、食前や食後の腹痛、吐き気、膨満感や胸焼けなどです。検査を行う場合は、胃カメラで胃の粘膜の状態を確認するほか、医師が必要と判断したら胃の粘膜の一部を切り取り(生検)、ピロリ菌やがん細胞の有無も調べます。胃炎に対する治療としては、胃酸分泌抑制剤や胃の運動を高める薬などによる薬物療法になります。

消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)

消化性潰瘍は、食物を分解するはたらきをもつ胃酸や消化酵素が胃や十二指腸の壁を深く傷つけてしまうことによって起こる病気です。胃の粘膜がヘリコバクター・ピロリ菌に感染することが主な原因です。最近では薬剤(非ステロイド性抗炎症薬)によって起きる薬剤性潰瘍も増えています。
ピロリ菌に感染すると、胃や十二指腸の粘膜に炎症を起こし、粘膜の表面を守っている粘液が減ることで粘膜が酸によって傷つきやすくなるため、そこから潰瘍ができます。
また、薬剤性潰瘍の原因となる非ステロイド性抗炎症薬も、粘膜を傷つけてしまうはたらきと、粘膜を保護する力を弱めてしまうはたらきがあるため、潰瘍が起きやすい状態となります。
消化性潰瘍ができると、お腹の上のほうやみぞおちのあたりに鈍い痛みを感じることが多くみられます。空腹時に痛みが強くなることが多く、食事をとることで軽くなります。
また、潰瘍ができる部位によっても症状は異なり、胃潰瘍では食後に痛みを感じることがあります。一方、十二指腸潰瘍では夜間に痛みを感じることもあります。
そのほか、吐き気や胸やけを感じることもあります。潰瘍から出血すると、嘔吐物や、便に血液がまじってきます。嘔吐物にまじった血液は、少量のときは黒いススのようにみえます。大量の出血の際は出血した血液をそのまま嘔吐する吐血になります。便に出るときは黒い便になってきます。
消化性潰瘍の基本的な治療は内服薬による治療です。胃酸の分泌を抑え、胃粘膜の防御機能を高める薬が用いられます。通常、薬を飲み始めてから6~8週間で潰瘍は治癒しますが、暴飲暴食を避けるなどの食事上の注意や、喫煙やアルコールを控える、ストレス解消に努めるなど、日常生活全般の改善を図ることも忘れないようにしましょう。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。
この病気の原因は明らかになっていません。これまでに腸内細菌の関与や本来は外敵から身を守る免疫機構が正常に機能しない自己免疫反応の異常、あるいは食生活の変化の関与などが考えられていますが、まだ原因は不明です。治療として、原則的には薬による内科的治療が行われます。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアとは、胃の痛みや胃もたれ、膨満感などのさまざまな症状が慢性的に続いているにも関わらず、内視鏡検査などを行ってもはっきりとした異常がみつからない病気です。決して珍しい病気ではなく、だれもがかかる可能性のある病気で、つらい症状により生活の質を大きく低下させてしまいます。しかし、治療によって症状がよくなれば、生活の質も回復するので、適切な治療を受けることが大切です。
また、症状がどれくらい続いているかということよりも、症状がどれくらい強いかということのほうが生活の質に影響します。ですから、とくに症状の強い人は、がまんせずに早めに治療を受けられることをお勧めします。

外来担当表

午前 水流弘文
午後

医師紹介

田上記念病院 医師
水流 弘文

【専門資格等】
日本消化管学会 胃腸科専門医 / 日本消化管学会 胃腸科指導医 / 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医 / 日本外科学会 外科専門医

【所属学会】
日本消化器病学会 / 日本消化器内視鏡学会 / 日本消化管学会 / 日本外科学会 / 日本東洋医学会

専門分野:消化器内科
出身大学:福岡大学

外科での修練後、消化器内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を中心に診療に従事して参りました。今後も、患者様、ご家族に寄り添いながら、丁寧な診察・説明を心がけて診療を行っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。